HACHIEN.

2027年より、昭和時代初期を舞台にした、実写のSFアクション時代劇シリーズを制作します。当初はネット配信ドラマとして制作し、最終的に劇場用映画とする予定です。
初期キャスティング選考中につき、出演希望者を募集します。
昭和三年(1928年)秋。関東大震災から五年、帝都東京は復興の只中にあった。
その街のあちこちで、怪異が起きはじめる。三文新聞は「怪談」と書き立て、人々をあおった。
帝都復興院の若き官僚は、総裁から調査を命じられる。ある老民俗学者は言う——忘れられた声が、沸き上がってきているのだと。
調べを進めるうち、官僚は行き当たる。その老民俗学者が、密かに人を集めているらしい。巫女の力を持ち、剣をも操る女たち。名もなき部隊である。
そして国家の側にも、その力を選別し、登録しようとする者たちがいた。追う立場であったはずの官僚は、いつしか自らも渦中に立たされていく——。
一方その頃、北から一人の娘が東京に降り立っていた。死者の声が聞こえる娘である。声から、そして人の目から逃れるために故郷を捨ててきた。行き場を失った雨の夜、彼女を拾ったのは場末の飯屋のおかみだった。
声を聞いてしまう者は、彼女だけではなかった。
舞台を追われた新劇女優。東北から来た口寄せの娘。本物の力を安手の奇術で隠す女。信州の山で声が泣くのを聞いた娘。町道場で子どもに剣を教える士族出の女。
生まれた土地も、育ちも、聞こえるものさえ違う。それでも一つだけ、共通していることがあった——誰にも言えなかった、ということである。